子宮筋腫に影響のある食べ物
子宮筋腫は発生の原因がよくわかっていないので、食事療法はまだ確立されていませんが、ストレスやホルモンバランスが子宮筋腫になんらかの影響を与えることがわかってきていることから、これらと関係の深い食事が筋腫と何も関係がないということはないでしょう。
また多くの臨床結果や体験から、子宮筋腫に関係のありそうな食べ物について徐々にわかってきています。
動物性脂肪をひかえる
牛肉・豚肉に多く含まれている動物性脂肪は、筋腫を大きくする女性ホルモンの分泌を促進するはたらきがあると言われています。
またこれらの脂肪には、農薬などから家畜飼料に蓄積した環境ホルモンが濃縮されているという報告もあります。環境ホルモンは、体内でエストロゲンとよく似たはたらきをして、子宮筋腫を肥大化させる怖れがあります。
肉類の食べ過ぎは控え、調理するときはできるだけ脂身の部分を取るようにしましょう。
大豆製品のとりすぎに注意
子宮筋腫が女性ホルモンのエストロゲンに反応して肥大化することがわかってきていますが、大豆にはイソフラボンという成分が含まれていて、この成分は体内でエストロゲンと似たはたらきをすることが知られています。
そのため、イソフラボンの多量摂取は、生理不順の原因になったり、子宮筋腫の成長に影響するので、大豆製品の食べ過ぎには注意が必要です。
ただ大豆には、成人病やガン、糖尿病の予防や疲労回復、美肌効果など、優れた効能がいろいろあることも見逃せません。できればうまく活用した食材でもあります。
そもそも昔ながらの日本食は、味噌や豆腐、醤油など、大豆由来の食品が多く、このような食生活を続けるだけで、間接的にかなりの大豆を食べていることになります。
他の食材とのバランスを考えて、過剰な摂取は避けるようにすればいいでしょう。
体を温める食事をとる
子宮筋腫など、婦人科疾患に冷えは禁物だといわれています。体を冷やす食事をできるだけ減らし、温める食事を意識してとるようにしましょう。
冷たいものは控えて、野菜なども生よりは火を通したものを、果実も常温のものをとるようにしましょう。
また、食材には、体を温める効果のあるものと、体を冷やす効果のあるものとがあることも知っておきましょう。
体を温める食材
野菜類
かぼちゃ、かぶ、キャベツ、小松菜、しそ、しょうが、玉ねぎ、長ネギ、菜の花、にら、にんにく、パセリ、ピーマン、ふき、らっきょう
肉類・魚介類
牛肉、鶏肉、牛レバー、豚レバー、鶏レバー、あじ、あなご、いわし、えび、ふぐ
穀類・豆類
もち米、玄米、麦芽、いんげん豆
果実類・種実類
あんず、さくらんぼ、ざくろ、なつめ、みかん、桃、ライチ、ラズベリー、栗、くるみ、松の実
飲料・調味料
黒砂糖、酢、味噌、紅茶、ココア、酒、こしょう、さんしょう、唐辛子、わさび、カルダモン、ジャスミン
体を冷やす食材
野菜類
きゅうり、うり、とうがん、トマト、なす、貝割れ菜、ごぼう、白菜、レタス、ほうれんそう、たけのこ、にがうり、みょうが、れんこん、こんにゃく、黒きくらげ
肉類・魚介類
鴨肉、砂肝、すっぽん、あさり、しじみ、はまぐり、かき、かつお、かに、たこ、くらげ、どじょう、はも、ふな
穀類・豆類
小麦、そば、ハトムギ、粟、ひえ、緑豆
果実類・種実類
柿、キウイ、グレープフルーツ、すいか、すもも、梨、パイナップル、バナナ、ブルーベリー、メロン、レモン、きんかん
飲料・調味料
くず、昆布、のり、わかめ、バター、はちみつ、砂糖、塩、しょうゆ、烏龍茶、緑茶、シナモン
体を冷やす食材でも、加熱したり、温める食材と一緒に調理したりして、食べ合わせや調理法を工夫すれば、体を冷やす作用を抑えることができます。
バランスのとれた食生活を
医学的には、子宮筋腫に対する食べ物の影響はまだまだはっきりとはわかっておらず、これを食べたから子宮筋腫ができないとか、子宮筋腫が悪化する、ということは断言できないのが本当のところです。
食事の内容をあれこれ気にしすぎると、かえってストレスをためてしまいホルモンバランスを乱す原因にもなります。
子宮筋腫だけにとらわれず、栄養バランスのとれた食生活に留意して、健康を維持していくということが一番大事なことです。
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