子宮筋腫の血液検査
血液検査だけでは、子宮筋腫があるかどうかは、
判断することはできません。
しかし、必要に応じて、子宮筋腫の受診の際に
血液検査も同時に行われます。
筋腫の疑いがある場合に行われる血液検査では、
子宮筋腫の症状からくる鉄欠乏性貧血の程度や
腫瘍マーカーを調べます。
貧血の検査
子宮筋腫の典型的な症状は過多月経なので、
月経時の出血のために貧血になる人がいます。
貧血があると治療に大きく影響します。
貧血の程度は、鉄とタンパク質で合成された
ヘモグロビンという成分の値を調べることで
簡単にわかります。
検査方法によって、基準値は多少変わりますが、
ヘモグロビン値が、11.2g/dl 以下なら
貧血と診断されます。
貧血の種類のうちでも、女性にもっとも多いのは
鉄欠乏性貧血です。
鉄欠乏性貧血の場合は、経口鉄剤で鉄分を
補うことで改善されます。
経口鉄剤を服用できない場合や、
強い貧血症状がある場合は、点滴によって
鉄剤投与する場合もあります。
血液検査は、鉄剤の摂取効果を知るために
再度行われる場合もあります。
腫瘍マーカー
血液検査では、腫瘍マーカーを調べることもできます。
腫瘍マーカーとは何かといいますと、
身体のどこかに腫瘍ができた場合、
血液や排泄物の中に、タンパク質や酵素、
ホルモンなどの物質が増えますが、
この物資のことを言います。
本来は卵巣がんの再発を調べるための
腫瘍マーカー、CA125の数値が高いと、
子宮腺筋症や子宮内膜症との合併が疑われ、
診断する上での判断材料の一つになります。
腫瘍マーカーの値が高いと、がんではないかと
心配になる人もいますが、良性腫瘍や
腫瘍そのもの自体がない人、
月経中や妊娠している人でも
この数値が高くなることがあります。
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