手術直後の注意点

発熱について

開腹手術では、手術後2、3日間は発熱があります。
特に夜間には38度くらいまであがることがあります。
これは手術によって傷ができたことにより起こった
体の正常な反応で、特に心配はいりません。

ただし、熱が4日以上長引くようなら、
手術創で感染が起こっている可能性があります。
この場合は、入院中のことですから、
医師が正しい処置をしてくれます。

手術後の痛み

手術時の麻酔が切れると、誰もが痛みを感じます。
手術後、1、2日間は強い痛みが続きますので、
手術のときに使用した麻酔用のチューブから
麻酔薬を流したり、鎮静剤を使用して痛みを鎮めます。

通常ですと3日ぐらいで痛みは薄らいでいきます。
それでも痛みが収まらないときは、遠慮せずに
医師や看護師に伝えてください。

痛みによる不安を募らせたり、歩行訓練などの
スケジュールが遅れることの方が大きな問題です。

早く歩き始める

手術をすると、どの医療機関でも、早めに床を離れて
歩行訓練することを指導します。

これは下肢静脈血栓症
の予防のために、とても大事なことです。

下肢静脈血栓症とは、足の静脈のなかで血液が
固まってしまうことです(血栓症)。

血栓症は、エコノミークラス症候群でも有名になりましたが、
骨盤内の手術を受けた女性にも起こりやすい症状です。

そして、血栓症でできた血液のかたまり(血栓)が、
前触れ無く血管のなかを流れて肺の動脈に詰まることが
あります(肺血栓塞栓症)。
肺血栓塞栓症が起こると、急性の呼吸不全を起こし、
突然死にも至る危険があります。

血栓症を防ぐためには、血液の循環をよくして、
血液が固まらないようにすることが大事です。

手術後は特に血栓ができやすい状態になっているので、
早く歩行を始めて血液を循環させなければいけません。

手術翌日には、膀胱のカテーテルを抜いて歩ける状態に
なりますので、トイレや洗面所まで自分で歩いていく
ようにします。
一人で歩けるようになるまでは、看護師さんに付き添って
もらってください。

また、手術後は特に問題がない限り、じっと寝ている
必要はありません。
ベッドの上でも、足を立てたり伸ばしたり、
足首をぐるぐるまわしたりして、血液の循環を意識しましょう。

弾性ストッキングやマッサージポンプも併用

下肢静脈血栓症の予防として、
手術中から足に弾性ストッキングをつけたり、
フットポンプを巻きつけたりする方法もあります。
フットポンプは足に巻きつけた布に、間欠的に空気を
送り込んでマッサージする器具です。
婦人科の手術には、ほとんどの病院で利用されています。

薬で血液で凝固を抑えることも

手術が長時間になるなど、特に血栓ができやすいときは、
血液が固まりにくくなる薬(抗凝固薬)や、
血栓を溶かす薬剤(血栓溶解薬)を投与することもあります。

血液が固まらないと、傷口が出血しやすくなりますが。
それでも投与したほうがいいほど、下肢静脈血栓症は
生命にも関わる怖ろしい合併症なのです。

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