子宮全摘術

子宮全摘術は、子宮筋腫を子宮ごと取ってしまう手術法です。

子宮全摘術のメリット

子宮そのものを取るために、子宮筋腫の再発の心配がなく、
筋腫が引き起こす症状からは完全に開放されます。
術後は、子宮がんなど、子宮に関する他の病気になることも
ありません。

また全摘術は、子宮筋腫核出術より手術時間が少なくてすみ、
出血量も多くないことから、手術から受けるダメージは
少ないと言えます。

ただし、子宮は女性の象徴的な臓器ですし、
子宮を取ることで将来の妊娠も不可能になってしまうため、
現在の子宮筋腫の治療では、当たり前のように子宮の全摘出を
すすめることはありません。

子宮を残すか否か

現在の医療では、妊娠を希望しなくても、
筋腫が大きいからとか、数が多いからとかいう理由だけで、
やむなく全摘になるケースはまれです。

全摘にするかどうかの一つの目安は年齢です。

統計をみても、妊娠できるのは45歳ぐらいが限界で、
その歳を超えて出産する人はまれです。
45歳を過ぎて、妊娠したいという希望もなければ、
医師から子宮全摘がすすめられます。

40歳以下の女性には全摘はすすめられません。
そのときは妊娠の意思がなくても、時間が過ぎると
子供がほしくなることもあるからです。

40歳から45歳ぐらいまでの人は判断に迷うところです。
パートナーや医師とよく話し合って決める必要があるでしょう。

施設によっては全摘しかできない場合もある

子宮を残したいと思っても、受診した病院や施設によっては、
設備や医師の技術力の問題で、全摘しかできない場合もあります。

そのようなときは医師からインフォームドコンセント
十分に受けて、納得してから手術を受けなければいけません。

場合によっては、別の医師の判断を聞くために
セカンドオピニオンを求めることも必要でしょう。

子宮全摘術の方法

子宮全摘術には次の3つの方法があります。

  • 卵巣と膣を残して子宮のみを摘出する単純子宮全摘出術
  • 卵巣、膣、子宮口を残す子宮膣上部切断術
  • 卵巣も含めて子宮周辺の組織をとる広汎子宮全摘出術

子宮筋腫の場合は、通常、単純子宮全摘出術か
子宮膣上部切断術が行われます。
どちらの方法も、卵巣が残るので、女性ホルモンが
分泌されるという意味では、術後も問題が起こりません。

手術は、開腹手術、腹腔鏡下手術、膣式手術で行えます。

子宮は、靭帯で他の臓器とつながっています。
卵巣や骨盤の間の靭帯を切断し、膣と子宮を切り離すと、
子宮は身体から切り離されます。

子宮を取り除いたあとは、切断部分を糸で結んで
出血を止めます。

卵巣に病変が無ければ、卵管や卵巣は骨盤に固定されて残ります。

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